深刻化する自動車整備士の人手不足問題。企業が取り組むべき対策とは

業界情報

自動車整備士は、年々不足しています。自動車整備士を雇用している方は、採用に困っているという方もいるのではないでしょうか。事業を継続するためにも、人材不足については取り組まなければいけない問題です。

ここでは、深刻化する自動車整備士の人手不足の原因と企業が取り組むべき対策について解説します。

自動車整備士は年々不足している

出典:一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会「自動車特定整備業実態調査結果概要」

整備士数を見てみると、令和5年は331,255人でした。10年前の平成26年の整備士数は 342,486人のため、約11,000人も減少していることがわかります。

また、自動車整備士の有効求人倍率は5.28倍です。1人あたり約5件の求人があるということから、整備士に対して求人数が多い状況であることがわかります。

出典:jobtag「自動車整備士」

自動車整備士が不足している原因

では、どうして自動車整備士が不足しているのでしょうか。ここでは、自動車整備士が不足している原因について解説します。

少子化による影響

出典:国土交通省「自動車整備分野における人材確保に係る取組」 

まず、少子化による人口不足が影響していると考えられます。高等学校卒業者を見てみると、過去18年で21%減っています。その影響もあり、自動車整備専門学校の入学者数も、過去18年で約47%も減少していました。入学者が少ないということは、自動車整備士の数も減ることとなります。

若者のクルマ離れ

若者の車離れも、原因の1つだと考えられます。近年、車自体が高級品であることや維持費がかかること、また首都圏などは公共交通機関が充実していることから、自動車への興味・関心が薄くなっている傾向にあります。

また、自動車整備士は、車が好きでなる方が多くいます。車への憧れが少なくなってきているということは、自動車整備士への関心も薄く、整備士になろうと思う方が減ってきているのでしょう。

自動車整備士の高齢化

出典:国土交通省「自動車整備分野における人材確保に係る取組」

整備工場における平均年齢が、年々上がっているのも1つの原因です。平成23年は、整備士の平均年齢は42.8歳でした。令和4年になると46.7歳と約4歳も平均年齢が上がっていることがわかります。高齢化しているということは、ベテラン層が多く、若年層が入りにくくなってしまいます。また、定年を迎えれば退職することとなりますが、働き手が増えないため、自動車整備士が不足していると考えられます。

離職率が高い

自動車整備士を含むサービス業の離職率は、令和5年で約23%(※1)と、他の業種と比較しても高い割合です。自動車整備士の仕事は、重労働であることから、離れていく方も多いのでしょう。

また、自動車整備士は、低賃金や重労働、人間関係が複雑など、ネガティブな印象を持たれることが多い職種です。こういった理由からも、自動車整備士を目指す方が少なく、人材不足の原因となっていることが考えられます。

(※1)厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」

自動車整備士不足によって引き起こされる問題

自動車整備士は車がある限り、必要な職種です。そのため、自動車整備士が不足することでさまざまな問題が起こると考えられています。

自動車整備工場の経営不振

整備士が不足することにより、自動車整備が立ち行かなくなることが想定されます。働き手が少なくなることで、修理依頼など仕事を十分に引き受けることができず、工場の経営困難に陥ることもあるかもしれません。

従業員の負担が増える

自動車整備士としての働き手が少ないということは、業務も従業員1人あたりの負担が増加します。負担が増えることで、さらなる離職を引き起こし、人材不足が深刻化する恐れがあります。

不正などの発生

人手不足による負担が増えている一方で、納期には間に合わせる必要があるなど、無理な労働を求められた場合、不正行為に発展する可能性があります。不正をすることで、トラブルや事故の原因、会社の信用問題にもつながるため、注意しなければなりません。

自動車整備士不足への国が行っている対策

自動車整備士の不足が深刻化していることから、国でも対策を行っています。ここでは、国土交通省が発表している「自動車整備の高度化に対応する人材確保の対策「中間とりまとめ」の公表」から、主な対策をご紹介します。

【人材の募集】

  • 自動車整備士の認知度を早期段階から高めるため、若年層(小学生、中学生等)への自動車整備士のPR強化
  • 自動車整備士が職業として認識されて選択されるため、高校生等を対象とした整備工場における仕事体験

【人材の定着】

  • 自動車整備業の職場環境改善を支援するため、自動車整備士の働きやすい職場ガイドラインを策定し、事業者の達成状況を評価
  • 短時間勤務、週休三日勤務などの自動車整備士の多様な働き方の提示について意識を喚起するため、国による経営者向けセミナーの開催

【人材の育成】

  • 地域の整備事業者が合同で行う先進技術の研修に対する支援
  • 整備士養成施設におけるVR教材や最新車両(安全・環境技術搭載車両)等の導入に対する支援

出典:国土交通省「自動車整備の高度化に対応する人材確保の対策「中間とりまとめ」の公表」

企業が行うべき対策

国の取り組みだけでなく、採用する企業側も、積極的に整備士の人材確保に向けた取り組みを行う必要があります。

労働環境の改善

休めない、きついなどのネガティブを払拭するためにも、労働環境の改善が求められます。現在の労働環境や、福利厚生など見直し、働きやすい職場を目指しましょう。

教育体制の見直し

資格を持っていない方も働ける環境をつくることで、人材不足の改善につながることがあります。とはいえ、教育がままならないと、資格取得が難しくなったり離職につながってしまったりするかもしれません。整備士資格を持っていない未経験の方でも、まずは見習いとして働きながら、資格取得ができるような教育体制や環境づくりを目指しましょう。

外国人雇用の推進

日本で採用している特定技能制度は、人材が不足している産業分野で専門的技能を持った外国人を雇用できる制度です。自動車整備も受け入れていることから、自動車整備での外国人労働者の受け入れは年々増加しています。今まで採用していなかった整備工場でも外国人雇用を採用することで、人材不足の解消につながるかもしれません。

幅広い人材の採用

定年を迎え、自動車整備士を退職した方を再雇用したり、女性の採用枠を増やしたりするのも1つの手段です。定年を迎えてもまだまだ働けるという方も多く、再雇用を希望する方も多くいます。また、出産や育児でブランクがありなかなか職に就けないという女性も多くいます。こうした働きたいけど働けない環境にある人を採用することもできます。

ただし、幅広い人材を採用するためには労働環境の見直しや福利厚生などの見直しも同時に行う必要があります。子育て中の女性であれば、時短勤務制度の導入などがあると働きやすいでしょう。

整備士の採用に強い求人サイトの活用

採用サイトを活用して、多くの求職者との接点を増やすことも大切です。ただし、採用サイトを活用するのにコストがかかることもあります。そのため、闇雲に採用サイトを活用するのではなく、整備士に強い採用サイトをピックアップして活用することをおすすめします。

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おわりに

今回は、自動車整備士が不足している原因や対策について解説しました。

自動車整備士は、少子化や若年層の車離れ、離職率が高いなどといった原因があるとされています。そこで、国は、若年層へのPR活動や研修の支援、働きやすい環境づくりのためのサポートを行っています。企業でも労働環境や教育体制の見直しなどの対策を取り入れていきましょう。

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