職務経歴書は転職の際に不可欠な書類です。しかし、初めて職務経歴書を作成する場合には、手書きかパソコンのどちらで作成をすれば良いか迷ってしまうものです。
この記事では、職務経歴書の作成方法について解説するとともに、失敗しないために注意したいポイントを紹介します。職務経歴書の作成方法に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
職務経歴書は手書き作成?パソコン作成?
職務経歴書とは、転職の際に過去の職歴を示すために記入する書面です。
職務経歴書の作成時には、手書き・パソコンのどちらでも特に問題ありません。特にフォーマットが決まっていないため、基本的には書き方は自由です。
傾向としては、職務経歴書をパソコンで記入する方が増えています。後ほどそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。ただし、企業からパソコン・手書きの指定があれば、指示に従いましょう。
手書きで作成する場合
職務経歴書を手書きで記入するかパソコンで記入するかを判断する際に、それぞれのメリット・デメリットを比較すると判断しやすくなります。
まずは、手書きで作成する場合に、どのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。
また、職務経歴書の書式(記入用紙)がどこに売っているのか分からない方もいると思いますので、購入場所や用紙を準備する方法についても説明します。
手書き作成のメリット
職務経歴書を手書きで記入する場合のメリットは、以下の2点です。
- ていねいさが伝わりやすい
- 文字を通じて、人柄や内面を伝えることができる可能性がある
手書きの職務経歴書は、パソコンでの作成と比べて手間がかかるからこそ、ていねいに仕上げると熱意が伝わる可能性があります。
手書き作成のデメリット
職務経歴書を手書きで作成する場合のデメリットは、以下の3点です。
- 時間がかかってしまう
- クセ字や悪筆の場合には、採用担当者が文字を読み取りづらいことがある
- レイアウトや文字の大きさを整えることが難しい
記入の際には、ボールペンを使用しましょう。
氏名や職歴など、共通する項目についてもすべて自筆での記入となるため、特に複数枚数の記入をする際には、一枚の職務経歴書の作成にかなり時間がかかってしまいます。
そのうえ、記入間違いをしてしまったときに、修正ペンの使用は望ましくないため、最初からの書き直しが原則です。
用紙を購入できる場所
職務経歴書に決まった書式はありませんが、市販の記入用紙を使用すると便利です。
職務経歴書の用紙は文房具店や書店、スーパーなどで購入することができます。
ただし、履歴書と比較すると売っている場所はそれほど多くありません。
手書きで記入した職務経歴書をコピーするのはNGなので、余裕を持って購入することを心がけましょう。
他にパソコンやスマートフォンからテンプレートをダウンロードして、コンビニのコピー機などで印刷する方法もあります。
パソコンで作成する場合
パソコンで職務経歴書を作成すれば手軽であるというメリットがありますが、反対に注意点もあります。
この章では、パソコンで職務経歴書を作成する際のメリットとデメリット、対処法について詳しく解説します。
パソコン作成のメリット
パソコンで職務経歴書を作成するメリットは、次の3点です。
- 手軽に作成でき、修正もしやすい
- レイアウトを整えやすい
- 一定のパソコンスキルの証明になる
タイピングが苦手な方の場合でも、パソコンの方が手書きよりも早く書けます。修正が必要な場合にも簡単に書き換えることができ、複数の職務経歴書を作成する場合、氏名や職歴などの共通項目は、前に作成したものをそのまま使用することが可能です。
文字サイズやレイアウトなども気にする必要がないため、文面の作成に集中できるというメリットもあります。単に列をそろえるだけではなく、読みやすい大きさ、文字間隔に配慮することで、印象のアップにもつながります。
また、近年では事務職に関わらず一定のパソコンスキルが必要である場面が増えています。職務経歴書をパソコンで作成することで、一定のパソコンスキルを備えていることを証明できます。
パソコン作成のデメリット
パソコン作成の際に、デメリットとして考えられるのは、使いまわしを疑われてしまうことがある点です。特に注意したいのは、同時に複数の企業に応募する際に、同じ職務経歴書をコピーして使用する場合です。
複数の企業に応募する場合、パソコンは手軽にコピー・修正ができる反面、修正や削除の漏れがあると、企業にマッチしていない志望動機や自己PRをそのまま提出してしまい、使いまわしであると疑われてしまいかねない、ということです。
使いまわしを疑われないようにするためには、応募企業ごとに内容を変える部分を空白にし、共通項目は記入済みにしているフォーマットを作成することです。そうすることで、共通する項目の記入の二度手間を防ぐと同時に、応募企業に合った自己PRを考え、記載することができます。
作成時に気を付けること
ビジネスマナーに沿った記入をすることと、読み手側が読みやすいように意識・工夫することが重要です。
手書きとパソコンはどちらでも良い
先述のように、企業側から指定がなければ基本的には手書きでもパソコンでの作成でもどちらでも構いません。それぞれのメリット・デメリットを押さえたうえで、自分に合った方を選択しましょう。
読みやすく、ていねいに
職務経歴書を作成する際に注意したいのは、ていねいに作成することです。
手書きの際は、文字のていねいさが読みやすさにも直結します。パソコン作成の際にも、誤字や脱字、不自然な文章など、ていねいさに欠けると「読みづらい」職務経歴書になってしまいます。
手書きの場合、修正液や消しゴムの使用はNG
職務経歴書は、ビジネス文書であるため、修正液や消しゴムの使用はNGです。手書きで記入間違いをしてしまったときには、面倒ですが最初から書き直しましょう。
誤字脱字の確認
職務経歴書を作成したら、見直しをしましょう。手書き・パソコンの両方で、見直しをすることで誤字と脱字、さらには不自然な文章をチェックすることができます。
特にパソコンの場合は、誤変換をしてしまったり、ボタン操作の間違いで意図しないところで文字が削除されていたりするため、慎重にチェックしましょう。
履歴書と書き方を合わせること
書式のレイアウトが、履歴書と書式が大きく異なっている場合、採用担当者にとっては負担になります。他に、西暦・和暦についても履歴書と統一するようにしましょう。
ただし、志望動機など共通する項目がある場合、まったく同じ内容を記載するのはNGです。同じ自己PRを記入する場合であっても、異なるエピソードを記載するなどの工夫が求められます。
おわりに
転職の際には、読み手の方に内容が伝わりやすい職務経歴書を作成することが重要です。ていねいさを意識できていれば、手書きでもパソコンでも特に問題はありません。
応募先ごとにPRポイントや志望動機を考え、ご自身の魅力や思いをしっかりとアピールしましょう。