就職・転職の面接は採用担当者からの質問に対して適切に、そして好印象を与えられるような受け答えをすることが大事です。採用担当者の見ているポイントやよく聞かれる質問を理解して、しっかりと準備しておくと良いでしょう。
今回は、自動車整備士の面接対策として必要な前準備や、よく聞かれる質問と回答のポイントを解説します。
面接中に採用担当者の見ているポイント
面接中は質問に対する回答の内容だけでなく、声のトーンや大きさ、言葉遣い、姿勢、目線、身だしなみといった書類だけでは分からない部分もチェックしています。第一印象は採用における判断材料の一つとなるため、採用担当者に好印象を与えることが大切です。あいさつや受け答えは相手の目を見てはきはきと話し、声のトーンや大きさは採用担当者に合わせると良いでしょう。
また、一方的に話さず、相手の話にも相づちを打ちながらコミュニケーションをとるのもポイント。第一印象を良くするには見た目も重要です。清潔感のある身だしなみで背筋を伸ばし、立っているときの姿勢や座っているときの姿勢、お辞儀の角度を意識すると良いでしょう。
面接を受ける前の準備
面接を受ける際は事前準備が大事です。ここでは、面接を受ける前にやるべきことをご紹介します。
業界研究や企業研究を行う
面接を受ける前に業界研究や企業研究を行うことは欠かせない作業です。面接では、採用担当者に「当社を選んだ理由は?」「なぜ他の企業ではダメなのか?」という質問を必ず聞かれます。回答の内容に深みを持たせて自分の熱意や意欲をしっかりと伝えるために、応募先企業について知識を深めておくことが大事です。
自己分析を行う
面接では採用担当者に「自分がどういう人材か」を適切に伝える必要があります。そのため、自分の特性や得手不得手は何かといった客観的な視点で自己分析を行うことが重要です。また、採用担当者からの深掘りした質問にも答えられるように自己理解を深めておきましょう。
面接の服装について
服装や身だしなみは第一印象を左右する要素の一つです。採用担当者に好印象を与えられるように、適切な服装で清潔感を意識しましょう。面接では基本的にサイズの合ったビジネススーツを着用します。スーツやシャツはしわがないようアイロンをかけて、革靴も磨いておきましょう。
整備士の面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
面接では聞かれた質問に対して、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。ここからは、整備士の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントをご紹介します。
よく聞かれる質問
Q「弊社を選んだ理由は?」
回答例:「これまで○○のディーラーで整備業務に従事しておりました。経験を重ねるうちに、整備士としてスキルアップするために最新技術に触れ、より知識やスキルを磨きたいという思いが強くなりました。貴社の整備工場では最新技術を備えており、新しい技術を学べる点に魅力を感じています。最先端の環境の中で技術を学び、整備士としてスキルアップをして貴社に貢献できる戦力となれるよう精進してまいります。」
企業を志望する理由を明確にし、入社への熱意や意欲の高さを伝えましょう。他の企業にはない、応募先企業ならではの特徴や強みを絡めながら、魅力を感じた理由・背景を伝えることが大事です。
最後に、これまでの経験を入社後にどう活かせるか、今後どのように活躍していきたいかを伝えます。職種や仕事内容に合わせて具体的なビジョンを述べられると、良い印象につながるでしょう。
Q「退職理由は?」
回答例:「前職では個々で業務を進めることが多く、意見交換やコミュニケーションをとることがほとんどありませんでした。私自身、組織づくりやスキルアップのためにもコミュニケーションは重要であると考えています。貴社ではチームのメンバーと協力しながら業務にあたるという体制に取り組んでいることを知り、ここでチームの一員として働きたいと強く思い、転職を決めました。」
退職理由は、「どのような理由で退職を決めたのか」「同じ理由で辞めてしまわないか」「自社との相性はどうだろうか」といったことを確認するために質問されます。前職への不満などネガティブな理由は避け、転職によって叶えられることや実現したいことなど前向きな理由を話しましょう。
Q「整備士としてどう成長していきたいか」
回答例:「将来は自動車整備主任者として、整備士として技術を磨くことはもちろん、現場の管理業務にも携わりたいと考えております。そのためにも1級自動車整備士の資格取得を目指し、自分自身の成長とともに貴社に貢献していけるよう精進してまいります。」
企業は整備士としての今後のキャリアプランを聞くことで、ミスマッチ防止や求職者の計画性などを確認しています。キャリアプランについて伝える際は、応募先企業での仕事内容などを踏まえて実現できる目標を伝えましょう。自己理解や企業研究を行い、自分が将来どのような業務に就きたいか、整備士としてどう成長していきたいか、なぜ応募先企業で実現できると思うのかをまとめる必要があります。
Q「自身の長所と短所を教えてください」
回答例:「私の長所は向上心があるところです。整備士としてスキルアップを目指し、日頃から自動車業界に関する最新情報を調べて知識を増やすことを意識しています。一方で、頑固な部分があり、仕事に対してこだわりを持つあまり仕事が遅くなってしまうことがありました。この経験から、柔軟な考え方ができるように周囲の意見も聞きながら仕事を進められるように心がけています。」
長所と短所を聞くことで、「しっかりと自己分析ができているか」「社風に合っている人材かどうか」を確認します。自分の長所を理解し、さらに入社後どのように発揮できるかをアピールできると良いでしょう。また、短所についてはそれをどのようにカバーしているかを付け加えることがポイントです。自分の短所や苦手分野に対してどう対応しているかを伝えられると、「仕事で課題に直面した場合にも克服する能力がある」という評価につながります。
回答の仕方
整備士の面接ではあらゆる質問を受けますが、回答できれば良いというわけではありません。回答の内容で採用担当者の心証が左右されるため、相手に分かりやすく、そして好印象を残せるような回答を準備しておく必要があります。
例えば、志望動機では人の役に立ちたい、成長したいだけでは「他の企業でも良いのでは?」と思われてしまいますよね。しっかりとした主体性を持たせて「競合他社にはない惹かれた部分」を明確にすることで、「この人はうちの企業で活躍してくれそうだ」と思ってもらえることでしょう。退職理由やキャリアプランについても、「今の企業では叶えられないが、応募先企業であれば叶えられること」をポジティブに伝えることで、仕事に対する意欲や熱意が伝わります。
自動車整備士の面接での逆質問の仕方
面接の最後に「何か質問はありますか?」と採用担当者から必ず逆質問をされます。逆質問には入社への熱意や本気度を見たいという意図がありますが、事前に下調べをして準備していないと何を質問したら良いか分からなくなってしまうでしょう。
しかし、「特にありません」と答えると、入社意欲がないと思われる可能性があります。その場ですぐに質問することが思い浮かばないということがないように、事前に質問を数個考えておくと安心です。
【逆質問例】
- 昨年貴社に入った方達は現在どのような仕事をしているのか。
- 入社までに勉強しておいた方が良いことはありますか。
- どんな資格・技術を持っている人が活躍できますか。
- 詳しい仕事内容を教えてください。
など
逆質問は、入社への本気度をアピールできるチャンスです。企業の事業計画について深掘りしたり、働いている方々の経歴を聞いたりと、興味・関心が伝わる質問をしましょう。
ただし、ホームページを見れば分かることや、面接中にすでに話題に出た内容を質問するのは避けてください。給料や残業、福利厚生に関する質問もマイナスな印象を与えてしまうため、面接中ではなく内定後に確認するのが良いです。
おわりに
面接では事前準備を行い、しっかりと対策をとることが成功の秘訣です。
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